白鶴美術館様の2023年春季展「中国の銅鏡/近代ペルシアのメダリオン絨毯」について、ポスター、チラシ、ハガキ、そして動画と特設サイトを制作いたしました。昨年の秋季展に続き、今回も展覧会のプロモーションツール一式をご依頼いただきました。これに先立ち、絨毯を含む展示品のスキャンも実施。それによって得られたサビアならではの高精細アーカイブを用い、各媒体で精密な画像素材として使用しております。
なお、サビア制作の新しい公式ホームページが先日公開されたことで、そちらから今回の特設サイトへの誘導も行えるようになり、よりスムーズなプロモーションを展開することができるようになりました。
展示作品を季節の色合いに包み込むキービジュアル
本展覧会は中国の銅鏡に刻まれた鳥や獣に着目しています。また銅鏡のシルエットと新館で展示されるペルシア絨毯のメダリオンの印象が似ていることから、本館と新館の展示をより緊密なものにするというコンセプトがありました。
キービジュアルは開催時期の春に合わせ、銅鏡とメダリオンを花に見立てています。季節に馴染む色づかいをリクエストいただいたので、梅が咲く2月から初夏の頃の街並みをイメージして配色しました。銅鏡の緑、メダリオンの赤という主張の強い二つの色は目立たせたまま、全体を優しく包み込むようなグラデーションを敷いています。
テーマである動物たちは、鏡から飛び出して遊びまわる妖精のように、儚げなあしらいでレイアウトしました。
展覧会のテーマは動きの出せるメディアで表現
ポスターなど紙媒体の宣材では儚げだった動物たちですが、動きの見せられるプロモーション動画では一転して主役を張っています。
鏡の背面の文様から浮き出てきた鳥や獣たちは線画風に処理することで金属の質感を消し、幻獣・神獣として幻のように登場させています。画面を舞い、飛び跳ねる様も、リアルさではなく現れては消える幻想的な表現にしました。
鳥や獣たちはやがて集結し、鏡の中に吸い込まれていきます。鏡の背面にこうした生き物が描かれており、その興味深い姿に注目してもらいたいという意図のある演出です。
こちらの動画は特設サイトで公開中です(会期終了後はアーカイブページに移動)。ぜひご覧ください。
サイトURL:https://www.hakutsuru-museum.org/exhibition/sp2023spring/