龍谷ミュージアム「仏伝浮彫で見る釈尊の生涯」映像制作

龍谷ミュージアム所蔵の仏伝浮彫(釈尊の伝記の様々な場面をレリーフ彫刻で表したもの)をもとに、釈尊の生涯をたどる映像を作成しました。本作は4K映像として、美術館の館内シアターで上映されています。

仏伝浮彫を4Kで映像化

龍谷ミュージアム「仏伝浮彫で見る釈尊の生涯」映像制作

本作は、仏伝浮彫の数々を4K映像に耐えうる高性能カメラで撮影し、その画像を紹介しながら釈尊の生涯をたどるという構成になっています。釈尊の伝記とは言え浮彫には文章も書かれておらず、部分的な欠損もあります。そのため本作の絵コンテ作成にあたっては、ターゲットとして「釈尊の生涯に初めて触れる観客」を想定。落ち着いた女声のナレーションをつけ、解説というよりも、浮彫を挿絵とする物語を読むような映像になりました。

場面転換には3DCGを挿入して立体感を強調

龍谷ミュージアム「仏伝浮彫で見る釈尊の生涯」映像制作

ただ、仏伝浮彫は絵と異なり、立体感が魅力の一つです。登場人物に奥行きがある複雑な構成は、彫り込まれたというよりも浮かび上がったかのような躍動感があります。それをなんとか映像でも伝えたい、そこでサビアでは3DスキャンによるCGを作成。フォトグラメトリーにより様々な角度から浮彫を捉え、その立体形状を忠実にデジタル化しました。ただし、主役はあくまでも4Kで撮影された仏伝浮彫の実物。そこで3DCGは場面転換のアイキャッチに使用し、立体感を強調する役割に留めています。
本作は2022年4月23日からの春季特別展「ブッダのお弟子さん -教えをつなぐ物語-」にて、館内シアターで公開されています。ぜひ現地でご覧ください。

龍谷ミュージアム「仏伝浮彫で見る釈尊の生涯」映像制作