ローリック美術館での絵画デジタル化プロジェクト

2015年、ニューヨークのローリック美術館(Nicholas Roerich Museum)にて所蔵作品のデジタル化を行いました。この美術館には、Nicholas Roerich(ニコラス・ローリック、ニコライ・レーリッヒ、ニコライ・リョーリフ)の作品が収蔵されており、所蔵作品全点(約250点)を2台のスキャナで3週間かけて撮影しました。

1000dpiという高解像度での撮影のため被写界深度が非常に浅く、キャンバスがたわんでいるとピントが合いづらいため、絵を垂直に立ててスキャンしたりと、撮影時に工夫を凝らしました。

ローリックについて

ローリック美術館での絵画デジタル化プロジェクト

Nicholas Roerich(1874-1947)は、ロシア出身の画家、探検家、考古学者、神智学者、美術家。ストラヴィンスキーの「春の祭典」の舞台デザインにも関わり、その後、世界各地を旅し、インドで没しました。戦時下の文化財保護を目的としたレーリッヒ条約(のちにワシントン条約へと受け継がれた)の立案者としても有名です。

チベット密教に影響され、自然の美しさなどを、テンペラ画で神秘的に表現しています。青が印象的な作品が多く、その色は「ローリックの青」と呼ばれています。

参考》
ローリック美術館 公式ホームページ
ローリック美術館 Facebookページ

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